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第15話「花の街のヒロイン」

放映日:1979年6月1日
舞台:オランダ・アムステルダム市内、王立劇場
花言葉:白菊「誠実」
ゲストキャラ:アレッタ(ルンルンにそっくりの新進女優)

七色の花捜しに、オランダ・アムステルダム市内に戻ってきたルンルンたち。
国土が平坦なこの国では、自転車が一番便利な移動手段。ルンルンも花の鍵で軽快な服装に変身し、ヌーボとキャトーを乗せてレンタサイクルで花捜しをはじめる。

市内の数々の名所を楽しく巡るルンルン。運河にかかる橋の上で遊覧船を見つけ「乗ってみたいわ!」と歓声をあげるが、次の瞬間、遊覧船後部デッキで双眼鏡をのぞき、あたりをうかがうトゲニシアとヤボーキの姿が目に飛び込んでくる。「逃げるに限る」とあわてて自転車をこぎだすが、よそ見をしていたため、向かいからやってきた少年の自転車と正面衝突してしまった。

ルンルンが倒れた少年を助けようとすると、少年はルンルン顔を見つめて茫然とする。そして、ポケットから手帳を取り出し、サインを求め始めたのだ。とまどうルンルンになおもサインをせがむ少年。彼はルンルンのことを「アレッタさん!」と呼ぶ。その声を聞きつけて「アレッタだ!」と周りの人たちも集まりはじめ、ルンルンは取り囲まれる。
その様子を見ていたのはサングラスにハンチング帽の怪しげな二人組。「まったくうってつけなんですよ」と、どこかに電話をかける。電話の向こうからは「何としてでも連れてきてくれ」と、反応が返ってきた。

遊覧船から橋を見上げていたトゲニシア。「なんでルンルンがあんなにモテるのよ!」とヒスを起こし、ヤボーキに原因を探るように命じて、運河に突き落とす。ヤボーキはおぼれそうになり、しっぽを出しながら大騒ぎする。人々の関心がそちらに移った隙に、ルンルンたちは人垣から逃げ出すことができた。

ほっと一息つく一行は、ルンルンに顔がそっくりなお姫様のポスターに気がつく。お姫様は「アレッタ」という売れっ子の女優で、今度行われる芝居のポスターだった。「あの人にそっくりだったのね」と騒ぎの原因を理解するルンルン。

そこへ、さきほどの怪しげな二人組の男が近づいてきた。「ちょっと来てくれないか」と声をかけられるが、「知らない人にはついていけない」と断るルンルン。男たちは力ずくでルンルンたちを車に押し込み、走り出した。ずぶぬれのヤボーキもトランクに入り込む。
 
連れてこられたのは、豪華なホテルの部屋だった。男たちは、「手荒なことをしてすみませんでした」と全く違った態度。そこへ別の男が現れ、奥の部屋へとルンルンを案内する。

部屋にいたのは、あの人気女優・アレッタだった。彼女は「お姫様女優」で売り出し、王立劇場に出演できることになったのだが、はしかのため顔に湿疹ができてしまい、とても明日の初日を迎えられる状況ではないのだという。ルンルンを部屋に案内した別の男は彼女のマネージャー・アダムスで、ルンルンに明日の代役を頼む。

「無理です」と断るルンルン。ホテルから出て行こうとするとき、「せっかくの『七色の花』も使わずじまいか・・・」というアダムスの独り言を聞きつける。息せき切って「それは一つの花で、花びらが七色なんですね!?」と確認をとるルンルンに、アダムスは気圧されながらも「そうですよ」と答える。「見せて欲しい」と訴えるルンルンに、アダムスは「代役をやってくれるのなら」と条件を出す。ルンルンは舞台に立つことを決めた。

この一部始終を、運河に落ちそうになりながら窓の外で盗み聞きしていたヤボーキは、さっそくトゲニシアに連絡をする。祝杯をあげるトゲニシアとヤボーキ。

その夜、遅くまでのリハーサルでさすがに疲れたルンルンだったが、アレッタの気遣いに明るく答え「あなたを裏切るようなことはしない」と告げるのだった。

翌日、王立劇場は満席になる勢い。緞帳の隙間から客席をのぞき見て、さすがのルンルンも緊張を隠せない。そこに一枝の花が届けられた。使いの係員の女性は「セルジュさんというファンの方から」と言付ける。それは黄色い花をつけた月桂樹の枝だった。女性はルンルンの首にかけられているペンダントを見て「さすが本物の『七色の花』はすばらしい」と言う。「七色の花」とは、ダイヤモンドを使ったそのペンダントのことだったのだ!

ルンルンは一目散にホテルに戻り、アダムスに抗議して代役を断ろうとする。アダムスに背を向けたルンルンの目に入ったのは、ヌーボがくわえている月桂樹の枝だった。その時、彼女の胸に黄色い月桂樹の花言葉「裏切り」がひらめく。昨夜アレッタに誓った言葉を思い出すルンルン。今ここで投げ出したら、アレッタを裏切ることになる・・・・ルンルンは舞台に上がることを決心する。喜ぶアダムス。

「七色の花」の実体を知ったトゲニシアは地団駄を踏み、ヤボーキに劇の邪魔をするように命じる。舞台の幕が上がり、ルンルンは順調にお姫様役を演じていく。舞台袖で見守るヌーボとキャトー。ヤボーキは悪代官役の役者を気絶させ、まんまと代官に成りすまし、舞台に現れる。そして、舞台上で姫を助けるはずの王子役の役者をこてんぱんにしてしまった!万事休す・・・ざわめく客席。

ルンルンはたまらず舞台裏に引っ込むが、キャトーは「これで何とかならない!?」と花の鍵を差し出す。「そうだわ!」とヌーボがくわえていた月桂樹の枝で剣をもった王子に変身。姫の双子の弟王子として舞台に戻ったルンルンは、ヤボーキを見事な剣さばきで退治し、観客の大喝采を浴びる。舞台は盛況のうちに幕を閉じた。

翌日の新聞は「男装のアレッタ」の名演技を評価する記事で埋め尽くされた。いままでのアレッタのイメージを壊してしまったと謝るルンルンだったが、アレッタは大喜び。「今まで本当の私とは全然違うお姫様ばかりだった」・・・素顔のアレッタは活発な少女だったのだ。アダムスもいままでのイメージを壊さないことばかりに気を取られていたと反省する。アレッタはこれから色々な役に挑戦できると、ルンルンの手を取る。ルンルンも「あたしたち、友だちね」と友情を確かめ合う。

ルンルンははしかが治ったアレッタの舞台を楽しみ、再び旅立っていく。ルンルンを見送ったアレッタに、セルジュが白菊の種を渡した。


《管理人が斬る! この回のみどころ》
舞台上でヤボーキにこてんぱんにされてしまう王子役の声は、水島裕さん。「おい、そろそろ負けろよ!」とヘタレぎみなセリフがプリティ。
もと演劇部だった管理人からすると、現実にはこのスケジュールで「代役」はありえない話ではある。

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