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第17話「風車小屋の花どろぼう」

放映日:1979年6月15日
舞台:オランダ・のどかな片田舎
花言葉:さくらそう(プリムラ・オーリキュラ)「貪欲」
ゲストキャラ:マテウス(「七色の花」づくりに燃える青年) ダンデルス

オランダの片田舎にやってきたルンルン一行。
たくさんの花を栽培しているある屋敷の庭で、落とし穴にはまってしまう。

誤解が解け、無事に解放されたルンルンたちは、屋敷の主人・ダンデルスから、続発する花泥棒に頭を悩ませていると聞かされる。花泥棒なら「七色の花」に関して何か知っているかも知れないと考えたルンルンは、見張り番を買って出る。

その夜、ルンルンたちがつかまえた花泥棒の正体は、マテウスという屋敷の近所の風車小屋に住む青年だった。彼は父親の遺志をついで、「七色の花」を交配によって作り出そうとしていた。
マテウスの父は、「七色の花」づくりに取りつかれて貧困と失意の内に亡くなり、ダンデルスからも馬鹿にされていた。マテウスは「七色の花」を咲かせて、父の墓前に供えたいと話す。その熱意にほだされ、ルンルンは彼をみのがす。

翌日、泥棒を取り逃がしたと聞いたダンデルスはかんかんに怒り、ルンルン達を追い出す。悄然としたルンルンがたどりついたのは、マテウスの風車小屋だった。

小屋の中では、マテウスが花の手入れをしていた。かたわらにはガラスケースに入った完成途上の「七色の花」、そして昨夜ダンデルス邸から盗んできた、水色のつぼみをつけた鉢植えもあった。彼はルンルンに「交配」について説明する。今の花に、昨夜の花の花粉を交配させて採った種をまけば、「七色の花」が咲くはずだという。
やがて、水色のつぼみが開き始めた。その花びらの色を見たマテウスの表情が一変した。「違う! この色じゃない!」と叫んだ彼は床に植木鉢を叩きつけてしまった!言葉を失うルンルン。

我に返り、ルンルンは理由を問いただす。マテウスは「もっと濃い紫色の花じゃないとダメなんだ」と頭を抱える。昨夜は暗かった上につぼみだったので、正確な色がわからなかったのだ、と。
その様子を小屋の外でうかがっていたのはトゲニシアとヤボーキ。「じれったい」と地団駄を踏むヤボーキにトゲニシアは「簡単じゃない。盗みなおせばいいのよ」と、花を盗んでくるように言いつける。

マテウスの頭にも同様のことがひらめき、「ルンルン、もう一度見逃してくれ」と彼は椅子から立ち上がる。彼を止めるルンルンだが、マテウスは「昨夜の泥棒を見逃した時から君も共犯だ。ダンデルスさんの庭は君の方が詳しいから、君が行ってくれ」と冷酷に告げる。ショックを受け、がっくりと膝をつくルンルン。彼女の様子を見たマテウスは脅すつもりはなかったと謝るが、ルンルンは「あたしが行きます」と小屋を出て行く。

「どうかしちゃったのかい」「これだから女の子は」といぶかるキャトーとヌーボ。「どうかしているのよ」とダンデルス邸に向うルンルン。屋敷が見えてきたとき、銃声とともに追われて飛び出してきたのはヤボーキだった。ダンデルスは銃を振り回し、すごい剣幕だ。
屋敷から少し離れたところで様子をうかがうルンルンたちに、警官に変身したヤボーキの縄がかかってしまった!ヤボーキは「こいつらも昨夜の花泥棒の仲間だ」とダンデルスに告げ、屋敷の中に入り込む。

ダンデルスは、ルンルンたちを閉じこめようとヤボーキと一緒に地下室に降りていく。ヤボーキは、そこにあったチーズにかじりつき、しっぽを出すが、まんまとダンデルスとルンルンたちを地下室に置き去りにし、温室から青紫の花を盗み出す。

メイドに縄を解かれ、開放されたルンルンにダンデルスは「マテウスだまされたんだ」と言う。彼の目的は別の所にあるのだと。

一方、風車小屋では、ヤボーキが盗み出した花を使い、マテウスが交配作業を行っていた。この花の種ができたら「売ってやる」というマテウスに、トゲニシアとヤボーキは協力してやったのにと異義を唱えるが、マテウスは「七色の花」で大もうけするのだと高らかに笑う。彼の本当の目的は「金儲け」だったのである。

そこへ入ってきたのはルンルンたちとダンデルス。マテウスに詰め寄るルンルンだったが、逆に「君だって七色の花が欲しかっただけじゃないか」と言われ、唇をかむ。
次の瞬間、トゲニシアとヤボーキがマテウスから花の鉢を奪い取り、外へ駆け出す。後を追うマテウス・ダンデルス。花の鉢をめぐって、抜きつ抜かれつ、くんずほぐれつの争奪戦が繰り広げられる。ルンルンは悲痛な声で「もうやめて!」と叫ぶ。

高く放り投げられた花の鉢が、ルンルンの頭上に飛んでlきた。ルンルンは「こんな花なんて!」と鉢を地面にたたきつけようとするが・・・「花に罪はないものね」とそっと足下に置き、人間の貪欲さに翻弄される花を憂いて、涙をこぼす。その姿にダンデルスは衝撃を受ける。
ルンルンの目からこぼれた涙の粒が花に落ちると、花はばらばらになり、風にのって跡形もなく散り去った。悲痛なため息をもらすマテウス・トゲニシア・ヤボーキ。

「泥棒を見逃したりしたバチがあたったのね」と気持ちを切り替えて再び旅立つルンルン。ヌーボは残念そうだが、キャトーは「あんなのが七色の花になるわけないよ」と冷静だ。そこへ、ダンデルスが声をかけてきた。本当に花を愛するとはどういうことか、ルンルンの姿を見て改めて感じ入ったのだ。これからは欲しいという人には、花を分けてあげるのだという。

風車小屋の前で茫然とたたずむマテウスに、セルジュは「何かに気がつくと思うよ」と、さくらそうの種を渡す。

《管理人が斬る! この回の見どころ》
この回はセリフ外の心理描写が細かく、文章だけではお伝えしきれないのが歯がゆい。
マテウスは、それまでのゲストキャラとは印象が違う長髪のイケメン。ちょっと「ビジュアル系」が入ってます。セルジュさんとはまた違うタイプで、好きな方なら思わずよろめいてしまうこと請け合い。
ルンルンが彼を見逃したのは、「七色の花」手に入れたさというよりは、マテウスに惹かれての行動だったと思わせる。不慮の事故で急逝なさった塩沢兼人さんの演技がすばらしく、立ち去り際の「ありがとう」の一言にはシビれます(ルンルンの髪にキスをしていくんですよ。思わす萌え~・・・)。
甘い声で乙女心を惑わせるかと思えば冷酷非情に泥棒をもちかける・・・。ほんとに惜しまれます。

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