第19話「ライン河のめぐり逢い」
放映日:1979年6月29日
舞台:ドイツ・ケルン、ライン下りの船上
花言葉:黄色いゼラニウム「偶然の出会い」
ゲストキャラ:ミューラー(ライン下りの船長)
貨物列車に乗り込んだルンルンたちが到着したのは、ライン河のほとりにあるドイツの古い都・ケルンだった。
ライン下りの船を見て「あこがれていたの・・・乗ってみたい」とはしゃぐルンルン。ヌーボとキャトーは「すぐ観光気分になって」とあきれ顔。
河べりを走って船を追うルンルンの足下に、船長の帽子が飛んできた。拾い上げた彼女に「ありがとう」と持ち主が話しかけ、帽子を受け取る。持ち主の男性の顔を見たルンルンは、息を飲む。
男性の後をつけるルンルン。木陰から様子をうかがい、男性が「ミューラー」という名前と知り、彼女はますますはしゃぐ。ヌーボとキャトーは理由が飲み込めず、いぶかしく思う。
ミューラーの後をつけ回すルンルンの姿を見て、トゲニシアとヤボーキは「あの男が七色の花について何か知っているのかも」と詮索。トゲニシアはヤボーキに、ミューラーの身辺調査を命じる。
夜になってもなおルンルンはミューラー船長の後を追って、酒場の外からその姿を見つめていた。「飲み過ぎは奥さんに怒られる」と酒場のおかみにたしなめられると、「女房も子どももいない。俺は気ままな独り身だ」と返答するミューラー。それを聞いたルンルンはヌーボとキャトーに「独身ですって!」と喜んでみせる。「ルンルンはセルジュさんにあこがれていたはずじゃ・・・」とさらにいぶかしく思うヌーボとキャトー。
外からミューラーの様子をうかがっているルンルンに気づいたおかみは、「あんな可愛いお嬢ちゃんも心配しているわ」と帰るようにうながす。ミューラーは席を立ち、外にいるルンルンに「なぜいつまでも後をつけてくるんだ」とつめよる。「まったく知らない子だ」と。
涙を浮かべ、思わず駆け出すルンルン。街角で泣いていると、ミューラーが追ってきた。ルンルンはミューラーに、自分の亡きパパにそっくりなのだと告白する。そして「一日だけ私のパパになって欲しい」と申し出るのだった。ルンルンの気持ちに心を動かされたミューラーは、「明日のマインツ行のライン河クルーズに一緒に行こう」と申し出を承諾する。
翌朝、ルンルンは花の鍵でマリンルックに変身。船上で待ち合わせたミューラーもその可愛らしさをほめるのだった。出発する船を見て「そうはさせないわよ」とうそぶくトゲニシア。
操舵室ではしゃぐルンルンの姿に、ヌーボとキャトーも「二人きりにしてあげよう」と甲板に出る。
船はライン下りの名所を通って進む。ミューラーはルンルンに「ロマンチックラインコース」の説明をし、二人は楽しいひとときを過ごすのだった。
一方ヤボーキは、別の船でライン河を下り、ルンルンたちを発見。すかさずダイバーに変身して、ルンルンの乗った船に近づく。しかし、甲板にいたヌーボとキャトーの機転で、乗船を阻止することができた。
難所・ローレライの岩を通り抜け、ほっとするミューラーはルンルンに「結婚なんてしないほうがいいぞ」と話す。「大人になるといろいろなことがある」とも語る彼に「パパは娘をお嫁に出したくないって言うでしょ」とはしゃぐルンルン。
そこへトゲニシアとヤボーキが、ヘリコプターを使って強引に船に乗り込んできた。操舵室に入り込んだ二人は、ミューラーには妻も子どももおり、家族に暴力をふるっていることをあけすけに暴露する。ルンルンはショックを受け、操舵室から飛び出すが、勢い余って河に落ちてしまう。ヌーボ・キャトーに続き、「舵はたのんだぞ」とトゲニシア・ヤボーキに言い残し、ミューラーも河に飛び込んだ。
岸辺の民家で暖をとるルンルンとミューラー。ヌーボとキャトーも一緒だ。
暖炉の前で、ミューラーは「騙すつもりはなかったんだ」と自分の身の上をルンルンに話す。3歳になる娘が心を閉ざしており、夫婦げんかが絶えず、家に帰りたくないのだと。
その話を聞いてルンルンも自分の身の上を話す。ルンルンもママが死んでしまったことで、幼いときに心を閉ざし、口を利かなかった。ルンルンのために、パパは一緒に山に登るが、猛烈な嵐にあってしまう。ルンルンを必死にかばうパパ・・嵐が過ぎ去ったとき、パパは二度と目を覚まさなかった。しかし、「パパ!」大声で叫んだルンルンは、言葉を取り戻したのだった。
ミューラーは、「すばらしいパパだ・・・家族を大切にするということはどんなことなのか、分かった気がする」ともう一度家族に向き合う決心をする。ルンルンも「すばらしいパパでした。素敵な一日をありがとう」と、ミューラーに感謝し、別れを告げるのだった。
トゲニシアとヤボーキが舵を取っていた船が戻ってきた。ミューラーは船に乗り込む。トゲニシアとヤボーキはその反動で船から投げ出され、おぼれそうになりながら流されていった。ルンルンは岸辺で大きく手を振った・・・。
ラインの岸辺に戻り、自宅へ向うミューラー。「何か土産を買ってくればよかった」とつぶやく彼に、セルジュが黄色いゼラニウムの種を手渡す。
その花が一面に咲いたころ、ミューラーは娘から「パパ」と呼ばれたのだった。
《管理人が斬る! この回の見どころ》
キュートな笑顔の影に隠された、ルンルンの悲しい生い立ちがあかされる回。ルンルンのファザコンぶりが炸裂するが、甘えたり泣いたり感情の振り幅が大きく、岡本さん大熱演。
妻と子どもには上手くふるまえないミューラー船長の不器用ぶりに、母性本能がくすぐられます・・・。
