第20話「古城の見える丘」
放映日:1979年7月6日
舞台:ドイツ・山あいの小さな村
花言葉:ガーベラ「神秘」
ゲストキャラ:ミス・ソマーズ(マッチマネー財団の調査員) トニオ、アンナロッテ(町の子ども)
ルンルンたちは、ドイツの山あいにやってきた。
峠にさしかかり、泉で一息つく一行。「車でも通らないかしら」と疲れを見せるルンルンに、ヌーボとキャトーは「老化現象」だといってからかう。
追いかけっこをする一行の目の前に開けたのは、山の中腹の断崖にそびえる堂々たる古城とその城下町の神秘的な光景だった。しばし足をとめて見入るルンルン。
そこへ、大きな車が近づき、中から女性が「乗らないか」と声をかけてきた。歩いて行くと断るルンルンに「歩けば30分、車なら3分でつくわ。27分の時間のムダよ」と、女性は細かい数値を示すが、無理強いはせずに「お先に」と走り去る。
村へ入り、食堂でじゃがいもの皮むきの手伝いをするルンルン。そこのおかみから、城の開発について聞かされる。アメリカの「マッチマネー財団」が現在の城の持ち主であり、遊園地に改造しようとしていること、あの城を「心のふるさと」だと思っている村人たちは、それを快く思っていないことなどだった。
「村の人の意見もきかないで、ひどいわ」と憤慨するルンルンに「お前、なかなか見所があるな」と声をかけてきたのは、食堂の息子・トニオだった。
トニオは、アンナロッテをはじめとする仲間数人と、城に忍び込んで立てこもり、開発を阻止しようと計画していた。「今マッチマネー財団の調査員が来ているんだ」と渡された双眼鏡を覗いたルンルンは、「さっき丘の上で会った人だわ!」と声を上げる。自動車で走り去った女性こそ、調査員ミス・ソマーズだった。すぐにでも城へ乗り込もうとするトニオたちを、ルンルンはソマーズを説得してみると説き伏せる。
翌日、ルンルンは、トニオ・アンナロッテとともにソマーズに会いに行くが、彼女はコンピューターが計算した計画は絶対だとまるでとりあわない。ルンルンの「七色の花捜し」の話も「この科学の時代に」と鼻であしらい、3人を追い返してしまう。
トニオたちとルンルンは、作戦会議を開く。城には、「マレーン姫」の伝説があった。かつて城の姫だったが、守護霊として城に出没するというのだ。それを聞いたルンルンは「幽霊作戦」でソマーズをおどかし、追い出そうと提案する。
盛り上がる子供たち。しかし窓辺には、ソマーズが助手にしかけさせた盗聴器が置かれていた。
盗聴器の内容を聞き、「ルンルンはアメリカで再教育を受けさせないと」と言い出すソマーズ。一部始終を盗み聞きしていたヤボーキは「ルンルンがアメリカに連れて行かれたら、花捜しをさせられない」と慌て、ルンルンに事の説明をするが、ルンルンはヤボーキの言うことなどまるで信じない。ヤボーキは当然「お前の信用がないのよ!」とトゲニシアに怒られるはめに。
その夜、庭先から城の中へ入り込むルンルンと子供たちの後を追って、幽霊の扮装をしたヤボーキも潜入。ルンルンの肩をたたき、脅かそうとするが・・・振り返ったルンルンの顔は悪魔のような形相!
お面をつけていただけだったのだが、ヤボーキはびっくり仰天、城の通路をやみくもに走り出し、とうとうソマーズのいる部屋へたどりついてしまった。
待ちかまえていたソマーズの助手にとりおさえられ、しっぽを出すヤボーキ。はじめはルンルンが変装しているものとタカをくくっていたソマーズは、本物のタヌキだと知って、「タヌキが一番キライなのよ!」と逃げ出す。猛スピードで走ってきたソマーズとルンルン一行は激突!その後ろからやってきたヤボーキは、動転のあまり、床にあった取っ手を引っ張る。すると、ルンルン一行とソマーズのいた場所の床が抜け、地下へ落ちてしまう。
「別の出口を捜すしかない」と一行は歩き出すが、「地下の迷路」にはまってしまう。子供たちはマレーン姫に助けてもらおうと祈りを捧げ始めた。ソマーズは「そんなことあるわけない」と相変わらずの態度だ。
様子を見に歩き出したルンルン、ヌーボ、キャトーの前に、水路が見えてきた。壁からは小さな滝となって水が流れ落ちている。そこへ、花の一枝が流れてきた。サンザシの枝に手紙がついている。サンザシの花言葉は「希望」なのだ。「セルジュさんだわ!」と声をあげ、手紙を読むルンルン。「水の流れに沿って歩いてみてください」
助かると確信したルンルンは、トニオたちにこのことを知らせるために、花の鍵でマレーン姫に変身。子供たちの前に姿を見せ、セルジュの手紙の内容を伝える。「ぼくたちのお祈りが通じたんだ!」と喜ぶ子供たち。「こんなことって・・・」と当惑するソマーズ。
元の姿に戻り、「やっぱりダメだった」と肩を落として子供たちのもとへ戻るルンルンに、トニオはマレーン姫のお告げを伝える。ヌーボとキャトーは「うまくいった」と微笑み合う。
一行は水の流れに沿って歩き、地下の迷路から外へ出ることができた。そこは、村へ入るときにルンルンが立ち寄った泉の前だった。
皆は朝日を浴びて輝く城に見とれる。ソマーズもその景色を見て心を動かされ、遊園地開発計画を撤回すると宣言するのだった。
「この世には合理的に役に立たなくても、必要な物があるのね。私もここを心のふるさとにするわ」と言うソマーズに、セルジュはガーベラの種を渡す。
《管理人が斬る! この回のみどころ》
ミス・ソマーズの衣装は胸の谷間がみえるほど襟ぐりの開いたロングドレス!キャリアウーマンというよりも、魔女っぽい設定。スーツだといかにも・・・ってことだったのでしょうな。あくまでおとぎ話的な要素も含んだ少女アニメですし。
声を担当した坪井章子さんは、「ミラクル少女リミットちゃん」の乙姫先生役でもありました。
