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第27話「家庭教師は勉強が苦手」

放送日:1979年8月24日
舞台:スイスの小さな町
花言葉:アマリリス「強い虚栄心」
ゲストキャラ:ミシェル(何でもできる小賢しい少年) 

七色の花捜しの旅費を稼ぐために、スイスの小さな町で家庭教師をすることになったルンルン。

地図を片手に目指す家を探していると、近くの湖で遊んでいた少年たちのビーチボールがルンルンの頭に当たった。ルンルンからボールを受け取った少年は、木の根元で本を読んでいる少年に「今日も泳がないのかい」と声をかける。
声をかけられたミシェルという少年は、慌てて本を閉じ、用事があるからダメだと断るが、その内すごいクロールを見せてやるよと答えるが、どこか無理をしているようにも見える。ミシェルは勉強はもちろん運動も得意らしく、周りの子供たちからは、やっかみ半分で「スーパーマン」と呼ばれているようだった。

目的の家に到着したルンルンは、家庭教師を担当する少年の母から身の上を聞く。一家はこの春フランスからスイスに越してきたばかり。息子はまだスイスになじんでない様子で、フランス人の家庭教師を捜していたのだという。ルンルンよりも4才下(=8才)の少年だ。

そのとき、不意にヌーボが窓の外の不穏な空気を察知し、窓から飛び出した。

植え込みの影にいた人影に飛びかかったのだが・・・なんとそれは先ほどの少年、ミシェルだった。
「家庭教師なんていらないよ!」と言い放つミシェル。気の強そうな風貌を見つめたルンルンは(なんだか手強そう・・・)とちょっぴり不安にかられるのだった。

ミシェルの部屋にはぎっしりと本が並んでいた。かなりの読書家と悟ったルンルンは、社会からはじめようとスイスの言語について解説をはじめるが、ミシェルは完璧な知識を披露する。ルンルンは慌てて算数に移るが、逆に間違いを指摘され、問題の解き方を教わる始末。「ルンルン先生」は全く形無しである。最初は見守っていたヌーボとキャトーも、たまらず部屋から飛び出した。

「僕には家庭教師なんて必要ない! ルンルン先生はクビだ」と言うミシェルにルンルンは、まだ教えることがあると提案したのは「体育」だった。

テニスコートでテニスをする二人。近所の子ども達も見物するなか、ここでもルンルンはミシェルに歯が立たない。本当にミシェルは「スーパーマン」だったのだ・・・。
「花の鍵を使えばよかったのに」とヌーボに指摘されるが、後のまつり。ルンルンは膝を抱えた。

家族揃っての夕食の時間に、ルンルンは家庭教師を辞めさせて欲しいとミシェルの父に頼む。しかし、父からは意外な言葉がかえってきた。ミシェルにも苦手なことはあり、水泳はまったく出来ないのだという。その話になった途端に、ミシェルは食事をやめ、自分の部屋に入ってしまった。
ミシェルはまた、人に自分の弱さを見せることを極端に嫌う性質で、友だちもいないのだ。ミシェルの父はルンルンに、「友だち作りを教えてやって欲しい」と頼むのだった。
ヒントをつかんだルンルンは、力強く返事をする。

翌朝、早速ルンルンは水泳の練習をしようとミシェルの部屋をたずねるが、彼は左足首に包帯を巻いてベッドに横たわっていた。ねんざをしたので水にはつかれないという。しかしルンルンは彼を散歩に連れ出す。湖のほとりで水泳の楽しさを話すルンルンだが、相変わらずミシェルは反抗的。
ルンルンは「ヘビ!」とミシェルをおどかすと、彼は我を忘れて飛び上がった。足は何でもなく、仮病だったのだ。ルンルンはすかさずヌーボとキャトーに声をかけ、ミシェルは湖に落とされる。
動転したミシェルはおぼれかけるが、そこは十分に足のつく浅瀬だった。「水泳をやってみましょうよ」と説得するルンルンに、なおも頑なに反抗して、「ルンルンなんか大嫌いだ」と言い放ち、水をかけ去っていくミシェル。

ヌーボとキャトーはあきれ、もうやめた方がいいと言うが、ルンルンはミシェルの強がりがかつて友だちを作れなかった自分にオーバーラップしていて、人ごととは思えないようだった。そんな彼女の姿を見て、ヌーボとキャトーも「応援するよ」と理解を示す。

木陰で様子をのぞいていたのはトゲニシアとヤボーキだった。
「早く花捜しに出発させなさい」とけしかけるトゲニシアに、いつもの調子よさで応じるヤボーキ。

その夜、ミシェルはルンルンに対しての行動を後悔し、眠れずにいた。
そこへ窓から聞こえてきたのはルンルンらしき声。「今ごろ何だよ」と心とはうらはらに居丈高に応じるミシェルだったが、ルンルンの様子は昼間とは違っていた。
低い声で「水泳の練習よ」と脅すような態度で、はミシェルに毛布をかぶせ、強引に連れ去った。
ミシェルの叫び声を聞きつけて目を覚ましたヌーボとキャトーは、慌ててルンルンを起こす。外を見たルンルンの目には、「もう一人のルンルン」がミシェルを担いで走り去る姿が飛び込んできた!
ヌーボは「ルンルンは双子だったのかい」とオマヌケをかますが、「もう一人のルンルン」からタヌキのしっぽが飛び出す。ヤボーキと気づいた一行は慌てて後を追いかける。

「ヤボーキルンルン」はミシェルを湖の中心にボートで連れだした。「この辺りが一番深いのよ」という言葉におびえるミシェル。「ヤボーキルンルン」は、有無を言わさずミシェルを湖に突き落とした。おぼれかけながら抗議するミシェルの目には、いつもとは全く違ったルンルンの顔が見えた・・・「私は本当はとっても恐ろしい女なのよ」。

一方、本物のルンルン一行も湖に到着し、おぼれかけているミシェルをみつけた。ルンルンは急いで花の鍵でモーターボートの運転手に変身し、ミシェルの元へかけつける。
「ちくしょう!」と元に戻るヤボーキ。ミシェルを助けようと水に飛び込んだルンルンをオールで邪魔しようとするが、キャトーにしっぽを引っかかれ、あえなくボートもろとも沈没・・・・。

モーターボートの上で、ミシェルは気がついた。彼は助けてくれたことに対してお礼をいい、これまでのルンルンに対しての態度を、涙を流しながら謝るのだった。ルンルンは「あたしも小さい頃そうだったわ」と優しくなだめ、自分も友だちがいなかったと話す。そんな自分をパパが変えてくれたのだ、とも。
ミシェルは水泳をやってみるとルンルンに告げる。

翌日から、ミシェルの水泳の特訓が始まった。顔を水につけることから。そしてバタ足。一生懸命な二人の姿に、またしても邪魔をたくらむトゲニシアとヤボーキだった。

ミシェルを遊びに誘おうと彼の家を訪ねた子供たちにヤボーキは声をかけ、ミシェルは湖で水泳の練習をしているとバラす。湖に行った子供たちは、ミシェルが泳げないことを目の当たりにして当惑し、ヤボーキはミシェルに向って「嘘つき~! カナヅチ!」とヤジを飛ばす。

ミシェルは動揺し「もうだめだ」と帰ろうとするが、ルンルンは「投げ出してはだめ!」と説得する。ミシェルは再び練習を始めるのだった。
ヤボーキはなおもヤジを飛ばし、子供たちにも加勢するようにけしかけるが、次の瞬間、子どもたちからはミシェルに対する大きな声援がわき起こった。ずっこけるヤボーキ。
ミシェルと子どもたちは湖の中で手を取り合った。ミシェルは虚栄心から解き放たれ、子供たちとようやく心を通わせることができたのだ。

それからはみんなで一緒に水泳の練習がはじまった。そして、ついにミシェルは泳げるようになったのだった。みんなと楽しく笑い合うミシェルの姿を見て、「もうあたしがいなくてもいいわね」とルンルンは胸をなで下ろす。

バス乗り場でミシェルの家族に見送られ、ルンルン一行は旅だった。
そこへセルジュが現れ、「友だちができた記念に」と、ミシェルにアマリリスの球根を手渡した。


《管理人が斬る! この回の見どころ》
「ヤボーキルンルン」は必見! 声は、前半岡本さん、後半(船の上)はせさんが担当。
管理人も子どもの頃はミシェルにちょっと似ていた気がします。子どもの世界って、運動音痴とかカナヅチってのが仲間作りにとってかなり致命的だったりするんですよね~。勉強はどうあれ、運動のできる子の方が人気があったのは確か。
できないことにチャレンジして、できるまでの苦しみを乗り越えて、成長していくんですね。大人になると、結構安易に逃げてしまうこともあって、反省・・・。


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