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第31話「ヴァイキングの宝物」

放送日:1979年9月28日
舞台:スウェーデン、バルト海に浮かぶある島の港町
花言葉:クレマチス「美しい心」
ゲストキャラ:エリ(祖父と暮らす花売りの少女)、ニルス(ヴァイキングの宝物を探すエリの祖父)

ルンルンたちは、バルト海に浮かぶある島にやってきた。
港の桟橋で、移動屋台を引いて花を売っている少女が、わんぱく坊主たちに水鉄砲で水をかけられていじめられていた。「おまえのじいさん大ボラ吹き!」と揶揄されている。
ルンルンは思わず割って入り、ヌーボとキャトーの活躍で、少女を助け出した。

少女はルンルンにお礼を言う。そして、近くの銀行の前に支店長の姿を見つけ、花束を抱えて売り込みに行くが、支店長は少女を冷たくあしらい、ドアを閉めてしまうのだった。

ルンルンと少女は桟橋に腰掛けて、お互いの身の上を打ち明け合った。
少女は祖父と二人暮らし。彼女の祖父はもう20年もの間、伝説のヴァイキングの埋蔵金を対岸の無人島に通っては探し続けているのだという。周囲は祖父の行動をバカにしているが、少女はもちろん祖父を応援しており、ルンルンも「私も七色の花を探しているの」と共感する。

そこへ、「エリ!」と少女の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
港に入ってきた船には、エリの祖父・ニルスが乗っていた。とうとう宝物をみつけたのだと言い、エリと抱き合って喜ぶ。ニルスは金貨を手にしていた。

その騒ぎを聞きつけて、町の人びとも続々と集まってきた。さっきエリを冷たくあしらった銀行の支店長も駆けつけ、すかさず金貨を値踏み。ニルスが船内にある大きな金庫一杯の金貨を見せると、支店長は「ニルスさん、ぜひわが銀行におあずけを」と、さっきとは態度を一変させる。エリのことも「お嬢様」呼ばわりだ。

エリはルンルンを連れて家に戻り、「ルンルンもきっと七色の花が見つかるわよ」と励ます。ルンルンも「勇気が出たわ」と明るく答える。ニルスの帰りが遅いのをエリが心配しはじめたところへ、ニルスが「引っ越しだぞ!」と勢いよく戻ってきた。支店長の口入れで、丘の上の屋敷を買ったのだという。ニルスは、周囲にバカにされ続けながらも宝を探し続けた辛い過去に思いを馳せるが「もう苦労はさせない」とエリに告げ、高らかに笑うのだった。

翌日、一行は丘の上の屋敷に引っ越す。「ニルス様」とうやうやしく出迎える支店長に、ルンルンとエリは苦笑する。
屋敷の植え込みの陰から、ヤボーキがその様子をのぞき見ていた。

ヤボーキは港のホテルに陣取るトゲニシアに「ルンルンはしばらくここに居着きそうだ」と報告。トゲニシアは例のごとく「さっさと花捜しに出発するように追い立てるのよ」と命令する。

ニルスはゆったりとしたガウンを羽織って葉巻をくわえ、すっかり富豪気取り。ルンルンとエリはおそろいのかわいいワンピースを買ってもらって上機嫌だ。一行が部屋から出ると、待ちかまえていたのはセールスマンの群れ。クルーザーやピアノ、車のパンフレットを手に、我先にとニルスを取り囲み、とうとう取っ組み合いをはじめてしまった。
ほうほうの体で庭に逃げ出したルンルンとエリの側に、小太りの怪しげな男が近づいてきた。花の雑誌の記者だというその男は「七色の花がストックホルム群島にある」とルンルンに告げ、ルンルンに出発をせき立てるが、話が変だとルンルンは抗弁、ひるんだ記者のおしりからはしっぽが・・・ヤボーキだったのだ!
「今度という今度は許さないわよ!」とヤボーキを追いかけるルンルン・ヌーボ・キャトー。

ヤボーキはヌーボとキャトーは見事こてんぱに。しかしルンルンは植え込みから飛び出してきた何者かにさらわれ、車に押し込まれてしまう。ヌーボとキャトーは必死に後を追い、ヤボーキも「こりゃ大変だ!」と慌てる。

ニルスの元に「孫娘を誘拐した。身代金としてヴァイキングの宝物を全て無人島に持ってこい」と脅迫電話がかかってくるが、次の瞬間、部屋に入ってきたエリを見たニルスはけんもほろろに電話を切る。

港に係留しているモータボートの上では、エリと間違えてルンルンを誘拐してきた子分二人を親分ギャングが叱りつけていた。しかし親分は子分に、ルンルンを無人島へ連れて行くように命令する。

再びニルスの元に脅迫電話がかかってきた。親分ギャングが港の電話ボックスからかけているのだ。今度はルンルンの誘拐と身代金を要求する内容だった。24時間以内に金貨全てを島へ持ってこないと、ルンルンの命はないという。もちろん警察に知らせるなどもてのほか・・・ニルスはまた「関係ない」と電話を切るが、エリが「ルンルンがいない」と心配して部屋に入ってきた。ニルスは、一度は「おじいちゃんの所へかえったんじゃないのかな」とごまかす。しかしエリはさらにニルスを問いつめ、とうとうニルスも「ルンルンが誘拐された」と本当のことを話す。ショックを受けるエリ。

一方、トゲニシアは港のそばのホテルのバルコニーから、ルンルンが小型船に乗せられて、無人島へ向かうのを見ていた。そこへヤボーキが戻ってきて、ルンルンの誘拐を報告する。「ルンルンの身に何かあったら七色の花が手に入らない」とあわてふためくヤボーキに、トゲニシアは「行先はわかってるわ」と落ち着き払って応じるのだった。

腕を縄で縛られ、口をふさがれたルンルンは、無人島のギャングの小屋に連れて行かれた。暇つぶしのトランプに興じる子分達の側で横たわりながら「このままじゃせっかく苦労して手に入れた宝を悪い奴らに奪われてしまう・・・何とかしなくちゃ」と焦るルンルン。

エリはニルスに、ルンルンのために宝を出すように懇願するが、ニルスは「あれほど苦労して手に入れた宝を手放すわけにはいかない」と突っぱねる。エリは警察に連絡しようとするニルスを制し、なおもルンルンの救出を頼むが、「あの宝があれば、お前も幸せになれるんだ」とニルスは応じない。とうとうエリは泣きながら部屋を飛び出した。

木陰で泣いているエリに近づいたのは、ヤボーキが化けた怪しげな婦人。ヤボーキはエリに「ルンルンを助けたいので協力して欲しい」と持ちかけ、港へ連れ出す。

ヌーボとキャトーは、ルンルンの匂いをたどって港の埠頭に来ていた。ここから船に乗せられたんだと推理する二人の傍らに、トゲニシアとヤボーキに連れられたエリがやってきた。「ルンルンを助けるためなら何でもします」と健気なエリ。トゲニシアはルンルンの行先を知っていると見て取ったヌーボとキャトーは、すかさず一行の船に飛び乗る。

無人島では、子分二人が酔いつぶれて眠ってしまった。「今だわ!」と、一人が落とした葉巻でロープを焼き切って、小屋から逃げ出すルンルン。悪党どももほどなく気づいて追いかけてきた。地中でルンルンは足を滑らせて崖に落ち、悪党どもはルンルンを見失う。
そこへエリを伴ったトゲニシア、ヤボーキが鉢合わせ。トゲニシアは「こっちが本物のニルスじいさんの孫娘よ」と悪党に取引を申し出る。いったんはうやうやしく一行を通すギャングたち。しかし次の瞬間、トゲニシアとヤボーキは「お前たちには用はない」と一撃で気絶させられてしまう。ルンルンのことを気遣うエリに、「ルンルンはとっくに逃げたよ」とうそぶくギャング。それを聞いたヌーボとキャトーは、ルンルンを探しに行く。

ルンルンは海岸にいた。再会を喜ぶ3人。しかしキャトーが、エリが身代わりになったことを告げる。
再び小屋の前に戻り、中をうかがうルンルンは、エリを助け出そうと二人に話す。及び腰の二人を「七色の花をあんな奴らに横取りされたらいやでしょ!」身代わりになってくれた気持ちに報いるためにもエリを助けると説得するルンルン。子分達は港のボートの中にいる親分に、無線を使って本物のエリを誘拐したと報告した。

小屋の中のエリは脅され、おじいちゃんに向けてしゃべらされていた。「私はどうなっても良いから、宝は渡さないで!」というエリの悲痛な声はギャングによって録音され、再び脅迫電話としてニルスの耳に入る。茫然とするニルス・・・。脅迫電話を終えてボートに戻る親分の後ろ姿を、物陰からセルジュがじっとにらみつけていた。

ルンルンは自分がおとりになって子分たちを引きつけ、エリから引き離すことに成功する。海岸でヴァイキングに変身し、ピストルを撃ってくる子分たちに弓矢で応戦。ヌーボとキャトーはその隙にエリを小屋から助け出す。
ルンルンは全ての弓矢を使って子分達のピストルを見事射落としたが、敵もさるもの、斧で向かってきた。ルンルンも剣で応戦。なんとか子分達をやっつけたと思った瞬間、ルンルンの剣は撃ち落とされた・・・!

島へ渡ってきたギャングの親分だった。ピストルを手に、じりじりルンルンを追いつめる。振り返ると、そこは断崖絶壁。足を滑らせれば荒波逆巻く海へまっさかさかに落ちてしまう。おまけに花の鍵が点滅し始めた・・・・。
とうとうルンルンは足を滑らせて崖下に落ちてしまう。しかし飛び出していた木の枝にかろうじてつかまることができた。花の鍵の力はタイムアップ。親分がとどめを刺そうとしたそのとき、親分のピストルが撃ち落とされた!

セルジュが手配した警察官が踏み込み、間一髪で間に合ったのだ。セルジュに助けられ、安堵の表情を浮かべるルンルンに、エリが駆け寄ってきた。お互いの無事を喜び合う二人。そこへニルスもやってきた。孫娘とルンルンの自分を犠牲にしてまで相手を助けようとした心の美しさに気持ちを動かされる。

ニルスは、ヴァイキングの宝を子供たちのために使おうと、島に「ヴァイキングランド」という遊園地を作ることを決める。そして、エリと自分は島の小屋を改造して生活しようと提案すると、エリもルンルンも大喜びするのだった。
島の洞窟では、閉じこめられたトゲニシアとヤボーキが、助けを求めて空しい叫び声をあげていた・・・。

セルジュはニルスにクレマチスの種を渡す。
やがて完成したヴァイキングランドの周りには、一面にクレマチスの花が咲いた。


《管理人が斬る! この回の見どころ》

エリの声は麻上洋子さんが担当。「宇宙船艦ヤマト」の森雪とはまた違ったけなげな少女の魅力。
冒頭でエリをいじめる悪ガキ一味の大将は、セルジュ(水島裕)さんが担当。イキイキしてて、いいですよ~!!
金に目がくらんだ大人の思惑と、純粋な子ども心が交錯し、ついには大人の心を動かすという展開。ニルスじいさんも基本的にはとても正直で純粋な愛すべきキャラクターとして描かれている。まぁ、20年も探し続けてやっと見つけたのなら、横取りされたくはないのが人情ですわな。

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